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兊為沢 だいたく

●新月池に映ずるの象

しんげついけにえいずる

これは重兌の卦である。兌を少女とし悦ぶとする。又、上弦の月とし水潤の地とするから、上弦の兌を新月とみ、下卦の兌を池とみたのである。そして兌は正秋八月の卦であるから秋空高く澄み渡り、上弦の月が庭先の池に影を浮かべた様は、誠に風情あるものであるとの意である。

●誉あり誹りあるの意

ほまれありそしりある

兌を口とし又悦ぶとする。兌は正秋八月金気映盛の卦とするので、笑中針を含む意ともみる場合がある。それで上卦の兌を悦び笑う意から誉れありとし、下卦の兌を口に金気殺伐の気を含むより誹りありという語をかけたのである。