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風山漸 ふうざんぜん

●山中木を植ゆるの象

さんちゅうきをうゆる

艮下巽上の卦である。艮を山とし巽を木とする。これ山中に木を植えるの象である。樹木は草と異なって大木になるのではなく年を積み重ねて漸々(ぜんぜん)に生長するのである。それ故、此の卦を漸と名付けたのである。

●千里一歩の意

せんりいっぽ

千里の道も一歩よりというが焦らず怠らず進むのが此の卦の意であって、下卦の艮は止まるで上卦の巽には進退の象があるから、即ち止まっては進み止まっては往くところから千里一歩の語をかけたのである。